(話題、視点、論点)View halloo!!:狐狩りの時の「ほら出たぞー」という掛け声 【Edit:2009年11月17日】
「トービン税の再評価」なんて書かれてもちんぷんかんぷんですが、米国のジェームス・トービンという経済学者の唱えた税制度であるということです。
1970年代の初めに外国為替取引への課税を説いていたということです。
変動相場制への移行で登記が増加するのを見越して、懸念から提唱したが、銀行などから疎まれて構想が日の目を見ることがなかったということです。
欧米では「トービン税」を再評価する動きがあり、サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題をきっかけにした金融危機を受けて、投機が膨らんで大混乱をした市場のあり方が見直されているからだということです。
この議論は大きく分けて二つあるということです。
ひとつは、国際的な金融取引に課税し、その資金で貧しい国などを支援する構想です。
お金の流れを市場に任せたことで利益を生まない国や地域が取り残されたとの考え方が背景にあるということです。
「国際連帯税」とも呼ばれてフランスのクシュネル外相などが支持を表明している模様です。
もうひとつは、課税によって金融危機対策の費用を賄う構想で、ドイツのシュタインブリック前財務相などが唱えていました。
税金に由来する公的資金を投入して銀行を救ったのであるから、危機を起こした金融取引に課税してお金を国民に取り戻そうという内容だそうです。
「トービン税」に関する議論では、課税は取り引きの妨げになるとされてきたが、シュタインブルック氏は税率を0.05%程度(1万分の1)にすれば流動性に影響はないとしています。
しかも世界の金融取引に課税すれば年間6900億ドル(約69兆円)もの税収が見込め、世界経済の歪みの是正に役立つということです。
2004年度の税制改正で銀行などの要望を受け入れ、赤字を翌期以降の利益と通算できる欠損金の繰越控除の期間を従来の五年から七年へ延長し、銀行の優遇策色を薄めるために千報人を対象としたが、最も恩恵を受けるのは銀行であるということです。
大手銀行の多くは不良債権問題が深刻になった95年以降、十数年にわたり法人税を支払っていないということで、日本で政府は銀行などの金融機関に投入した公的資金を回収しようとはしていないということです。
「トービン税」再評価モードで日本の税制を見直せば、欠損金の繰越控除の期間の大幅な短縮は避けられないということです。
また金融機関の端緒を開いた証券化を促すための優遇税制の廃止やシステミックリスクの高いとされるデリバティブ(金融派生商品)取り引きへの課税も検討課題になるということです。
放漫経営のツケと景気後退による税収の落ち込みで財政状況は厳しく、来年度後半以降には税制の本格的な見直しが必要になります。
かつて公的資金を投じて救った銀行に対する優遇税制を残したまま、更に国民に痛みを求めるのは無理があるといい、「トービン税の再評価」は日本に課税の在り方の再考を促していると締めくくっています。
欧米では、更に金融機関の関係者に対する高額の報酬問題も復活しているようです。
日本とは若干視点が異なるのが、税金を投入した分は取り戻そうとしていることであると読めました。
自民党政権は太っ腹だったのですね。
それにしても、日本の国民有権者は絶妙のタイミングで政権を変える結果を出したのかもしれません。
例えポーズだけであったとしても、かなりの変化は期待できそうです。
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