(話題、視点、論点)View halloo!!:狐狩りの時の「ほら出たぞー」という掛け声 【Edit:2008年04月26日】

薄膜型太陽電池!


三洋電気は2010年を目途にシリコン使用量を大幅に減少できる薄膜型太陽電池の量産を開始することを決定しました。研究開発費を大幅に増加させ、当初計画より2年前倒しとなる。薄膜型は発電量当たりの価格を従来に比較して半分程度に抑えられると見ており、2009年に同型の専用工場を稼働させるシャープを追い上げる計画です。生き残りのために戦略でしょうか。

世界シェアの上位を閉めてきた日本のシャープ、京セラ、三洋電気は昨年度に、海外メーカーにその座を奪われてしまいました。理由は原料であるシリコンの入手困難でレアメタルを確保できなかったのです。原料がないために生産できなかったのです。インジウムのように値崩れがあれば良かったのですがそうはいきませんでした。

現在の主流は「多結晶シリコン型」ですが、シリコン原料の確保が難しくなっているので、原料のシリコン使用量が百分の一ですむ「薄膜型太陽電池」へとシフトしていくようです。生産コストも大幅に下がるようなので、生産側に取っては良いのですが、発電効率は「多結晶シリコン型」に劣るという課題を克服しなければなりませんでした。

三洋は発電効率を従来の10%から14%と世界の最高に高めた商品を量産開始します。名古屋から新大阪に向かう途中にある岐阜工場で技術者数を50人に増やし、数年以内に100名規模に拡大する予定だそうです。量産は、岐阜工場の他、大阪貝塚市、島根県雲南市でラインの新設を計画しています。

主な太陽電池の種類
種類 主原料 特徴
単結晶シリコン型 シリコン  発電効率は高いが高コスト
多結晶シリコン型 シリコン  単結晶より低コストだが、材料調達に難
薄膜型 シリコン  シリコン使用料少なく低コスト
金属化合物型 化合物半導体  生産時のエネルギー使用少なく
色素増感型 シリコン  生産工程を簡素化でき低コスト。高効率化に課題
 

使用している数字等は、2008年04月23日の日本経済新聞等を参考にしています。

トップであったシャープがドイツのQセルズにシェアを奪われて2位に転落するなどのシリコン調達に出遅れた日本は生産を伸ばせませんでした。ここで「薄膜型太陽電池」に転換するなどしてシェア奪回を進める計画です。

発電時に二酸化炭素を排出しない太陽電池は、温暖化ガスの排出削減のための有力技術を期待されドイツやスペインなど欧州を中心に需要が急拡大し2007年で2.5ギガワットであった世界需要が2012年に15ギガワットに拡大するとの予測もあります。