
奈良県磯城郡川西町下永にある「白米密寺〔八幡神社〕」です。
八幡神社境内に白米密寺の収蔵庫があり、説明書きの他に壁面に看板があり、
『重要文化財
(国指定)
木造地蔵菩薩立像
木造阿弥陀如来坐像
(県指定文化財)
木造不動明王立像』
とあります。
説明書きに写真がありますので、直接ではありませんが、お目に掛かれます。

『川西町の歴史遺産を訪ねて
国重要文化財・県指定文化財
旧白米寺の諸佛
白米寺は川西町下永東方の高堂の八幡神社の神宮寺であったと伝えられ、京奈和自動車道の事前発掘調査で、永東方遺跡から奈良時代後期の軒平瓦や平安時代の丸瓦・平瓦が出土している事や、旧白米寺の平安時代の諸佛から、この場所に古代寺院の存在が推定される。
白米寺について、享保九年(1724)の「御領郷鑑」に記載はなく、それ以前に廃寺となり、現在の八幡神社の場所に白米寺が移された。
現在の収蔵庫の場所が「阿弥陀堂」跡で、神社参道東側に「(」がある。
昭和三十八年(1963)に、収蔵庫が建築され、阿弥陀堂の阿弥陀如来坐像・不動明王立像や(の地蔵菩薩立像の他に、鎌倉時代の勢至菩薩立像や江戸時代の地蔵菩薩立像・弘法大師坐像二体等が安置されている。
他に、川西町下永西域の(に平安時代後期の毘沙門天立像が旧白米寺の旧佛と伝えられている。
国重要文化財
阿弥陀如来坐像
平安時代 後期 像高 144.2cm
檜材に漆箔の寄木造で右手を上に挙げ、左手を膝上に乗せて開き、印相は両手ともに第一指と第二指を結ぶ上品外院を結ぶ。
蓮台の蓮肉と華盤は本来のもの。
頭部は全体形に比べて大きく、特に肉髻をやや大きく高く造り、螺髪も丁寧に造られ、目は彫眼。
国重要文化財
地蔵菩薩立像
平安時代 中期 像高 161cm
楠材の一本造で彩色を施していたが、現在ほとんど剥落している。
衣文のひざとひざの間にひざを彫り込む。
翻波式技法彫刻である。
左手に宝珠を載せ、右手を下に垂らし、五指を伸ばして錫杖を持ち、目は彫眼。
県指定
不動明王立像
鎌倉時代 初期 像高 51.5cm
檜材に戴金彩色の寄木造で両目天地眼、牙は左右上下を出す。
左手は垂下して羂索をもち、右手は腰脇で宝剣をかまえる。
二尺足らずの小像であるが、堂々たる量感の彫技で、戴金や構造の秀作である。
資料・写真提供 川西町教育委員会・川西町史』
※ 境内掲示より
八幡神社にあった「川西町 町・村の歴史 大字 下永(東城)」の記述と微妙に違っている箇所があります。
誤って伝えられる起因となる事象でしょうね。
些細な違いが大きな違いとなるということでしょうね。