
大阪府堺市堺区宿院町東に鎮座する「住吉・大鳥 両大社宿院頓宮〔公式HP〕」です。
大阪の河内で生まれ育った私は、堺や泉州の土地勘は殆どありません。
かろうじて摂津の淀川より南は殆ど大阪市内になるので、海の側以外はある程度の土地勘はあったのですが、大阪府下の淀川以南大和川以北の神社は殆ど総て参拝しましたので土地勘は出来てきました。

『宿院頓宮
宿院頓宮は、住吉大神と大鳥井瀬大神をおまつりし、堺の鎮守の神として崇敬されています。
御鎮座については不明ですが、堺荘が中世までは住吉大社の神領であったことや、頓宮前の飯匙堀は住吉大神の潮干珠を埋めた所で、その形が飯匙に似ていることから名付けられたとの伝承もあり、古くより住吉大社との縁が深く、住吉行宮・御旅所とも称されています。
「堺鑑」に「此の地は住吉明神毎年六月晦日の御祓御旅所也」とあるように、この御祓いまつりは今日では七月三十一日夜に大鳥大社から、八月一日には住吉大社から神輿を迎えて祭典を行っており、飯匙堀で摂津・河内・和泉三国の大祭として知られた有名な「荒和大祓神事」が執り行われます。
また住吉大神は海路平安の神として、御大祭には全国の漁師達が神前に数々の鮮魚を献じて、その年の大漁や、航海の安全等を祈願し、併せて魚を大浜で販売した伝統の堺大魚夜市が七月三十一日に行われます。
堺市』
※ 境内掲示より

『宿院頓宮
住吉大社御旅所御祓祭斎場たる宿院並びに飯匙堀は堺津繁栄の枢直として亦、千古不易の霊域たり
明治以降大鳥神社北祭りに駿興し●
●摂泉一の宮両神を列祀す適々
昭和の戦災●炎上せるも全市民の●誠克く再建の上を興し昭和二十四年七月神域を荘厳●即ち大堺市の守護神●●復興寛政民生安定の神助を祈り奉る』
※ 境内掲示より〔●は判別不能文字〕

『飯匙堀について
住吉大社の御旅所である宿院頓宮の空堀。
伝承によれば、海幸山幸神話に登場する「潮干珠」(海水を干上がらせる不思議な宝珠)を埋め納めたという神域である。
かつての形状が飯匙(しゃもじ)に似ていたことによるとも伝えられる。
摂津・河内・和泉三国一の大祭であった住吉祭(荒和大祓)において、住吉から堺まで神輿が渡御した最後に、この地を祭場として大祓が行われる。
これを「南祭」と称して、旧暦六月晦日に行われたが、現在は八月一日に、神輿渡御の頓宮際につづき、荒和大祓神事が飯匙堀にて厳粛に行われている。
住吉大社宿院頓宮
「堺鑑」貞享元年(1684)
飯匙堀地神四代彦火火出見尊、塩津翁(三村大明神也)の功によりて、海●に至り、豊玉姫と契玉●●、干●珠を●引出物神に得玉ふとかや海幸より還玉ひて、干玉は●宿院の地に神聖也
長堀の形飯匙の加減●に世俗飯匙堀と、名付けたり、宝珠は住吉の新家町の南回廊の畔、玉出嶋と云地に埋玉ふ』
※ 境内掲示より
驚かされることばかりです。