
大阪府枚方市船橋本町の「西方山 浄土寺」と「地蔵菩薩」です。
地蔵菩薩は門前に由緒書きのある木製の地蔵と石造の地蔵がそれぞれ別の祠に入っておられます。
同じく船橋本町に鎮座する「二ノ宮神社〔河内の牛頭さん〕」とは道をはさんで隣接しています。

『地蔵菩薩由来
当地蔵堂にお祀りされている地蔵菩薩は木造着色の端麗な半跏像(半跏:片足を前に出して組んで座る)であります。
昔より近隣の人々は懐妊すると綿襟帽子を奉納して安産を願うと共に、先にお供えされていた襟帽子の綿を貰い受けて着物や甚兵衛羽織を作り出生した子供に着用させて健やかな成育を願いました。

以来、今日においても妊婦や愛児の無事安泰、あるいは不幸にも早世した幼な児の冥福祈願のため、多くの篤信の人々が花や茶菓をお供えして熱心にお参りする等あまねく信仰を集めて崇敬されています。
なお、当地蔵菩薩像は、慶長八年(1603)右大臣豊臣秀吉朝臣秀頼公が造立せられた二宮天王御旅所別堂内地蔵堂の本尊として安置されていたものを、明治維新の神仏分離の際に当寺へ移されたと伝わっております。
西方山 浄土寺 山主』

着色木造地蔵菩薩というのはあまり記憶にありません。
本当に美しい地蔵さまです。
それよりも、こんなところに「二ノ宮神社御旅所」の情報があるとは思いませんでした。

石造りの地蔵菩薩も堂におさまっておられます。
そういえば西河原橋の袂に大量の地蔵さまが安置されていましたが、あれは船橋川から掘り出したものでしょうか。
相当な数が安置されていました。
水害の際に流されてきたものなのでしょうか。

地蔵さまの由緒書きなどには、寺院や神社の由緒書きにはないエピソードがよくあります。
夢に出てきたから床下を掘ったら地蔵さまが出てきたなんて「嘘」見たいな由緒もありました。
弘法大師が爪で石に彫った地蔵さまもありましたし、そういえば堂の戸を開けたら写真が張ってあったこともありました。
地蔵さまもなかなか面白そうです。