
寝屋川市高宮に鎮座する大杜御祖神社です。通称は「奥の宮」と呼ばれています。
地形図上では、國守神社から下ってくるつもりでしたが、第二京阪道路の工事の関係で、おもいっきり平野部まで降りてきてしまいました。
この神社へはかなりの道のりを登るハメになってしまいましたが、荘厳さに感動しました。

『大杜御祖神社と高宮廃寺
ここ大杜御祖神社は「式内社」で、市内で三社あるうちの一社です。式内社とは平安時代につくられた「延喜式神明帳」に記載されている神社を言います。
御祭神は、ここより北西300メートルにある高宮神社の父神である天萬魂命を祀り、「河内名所図会」には「此地の産土神」と紹介されています。
江戸時代には、五穀豊穣を護って牛頭天王も祀られていました。

また、この神社の境内には、東西に塔をもつ白鳳時代(七世紀後半)創建の古代寺院がありました。
この寺院は、高宮の地名をとって「高宮廃寺」と呼ばれていますが、現在の社殿のところにその西塔があったと推定されます。
次の図は、高宮廃寺の伽藍配置を示したものです。
寝屋川市』

またこの社殿前にたどり着く前に小さな公園があり、そこには「高宮遺跡」という説明書きもありました。
それにしても、広大な敷地にほつりと大きな社殿が建っていますが、他の河内の神社とは少し雰囲気が異なるような気がします。
人影も殆どないために、しずかであるのは当然なのですが、うっそうと茂る松の鎮守の森は現在の河内地方にはあまりありません。

「高宮廃寺」と「高宮廃寺」は、国指定の史跡だそうです。
伽藍の配置等からかなり立派な寺院であったと推測されています。
残念ながら、大杜御祖神社の情報は殆どありません。
ざまざまな評価はあると思いますが、私としては歴史を感じる神社の中でもかなりの高評価であると思います。