
大阪府八尾市教興寺に鎮座する「天照大神高座神社」です。子供の頃から地形図上に岩戸神社という表示があったのを記憶していますが、隣接して岩戸神社が鎮座しているのは知りませんでした。

本当に不思議な空間です。谷挟んで「本化山 妙宗寺」もあります。
信貴・生駒山麓には河内の一の宮の枚岡神社を筆頭に数多くの神様や神社、仏閣、寺社、寺院と宗教の宝庫なのですが、この周囲にはそのような雰囲気があるのでしょうか。

岩戸神社の説明書きにあった『式内社で春日戸神と称した天照大神高座神社が巨岩の窟の中にあった。』というのが、この岩にへばりつくように存在している祠というか社なのでしょうか。
大阪のそれも信貴・生駒山麓でこのような素晴らしいものに巡り会えるとは思いませんでした。納得の空間です。
少し不思議なのが、この祠は岩戸神社の本殿の直上に鎮座しています。

初めはよく解らなかったのですが、よくよく見ると石標の三面に文字が彫られていました。
『神誡十二ケ條あり左の如し
- 神国の人に生れて神を皇上との大恩を知らぬ事
- 天の恩を知りて地の恩を知らぬ事
- 幼少の時を忘れて親に不孝の事
- 真の道に居ながら誠の道を履ぬ事

- 人の不行状を見て我身の不行状になる事
- 物事に時節を待たず苦をする事
- 壮健な時、家事等を疎に物毎に驕る事
- 信心する人の真の信心なる事
更に信心の心得を説いて 左の如く教えたり
- 口に真を語りつつ心に真の無き事
- 我身の苦難を知りながら人の身の苦難を知る事
- 腹立は心の鏡の曇の事
- 吾心の角で我身を討つ事
』

写真に撮ったのですが、後で読めないだろうなと思いノートに写していたらどこからかおばさんが現れて「いい言葉が書いてあるでしょ。赤色を入れたので読みやすくなっていますよね。私も後で読み直します。」と言ってどこかへ行ってしまいました。
もう一つ石版に彫られています。
『敬神生活の綱領
一.神の恵みと先祖の恩に感謝し
明る清きことを以って祭祀にいそしむこと
一.世のため人のために奉仕し
神のみこともちとして
世をつくり固めませす
一.大御心をいただきて、むつび和らぎ
国の隆昌と世界の共存共栄を祈ること
平成十三年五月吉日
天照大神高座神社
宮司 同市 正彦
某寄贈』
心に置いておくべき内容ですね。人間はなかなか頭で理解したつもりでも行動や言葉まで完全にコントロールできません。理性と感情の葛藤があるので仕方がないのでしょうか。