
三重県伊賀市法花に鎮座する「竜王山登山道イラストマップ〔法花断層と断層壁/原生林〕」です。
このイラストマップは応感神社の境内にあります。
本殿の裏にある山が竜王山で登山口が本殿脇にあります。
『竜王山登山道イラストマップ
法花断層と断層壁/原生林
応感神社から標高361.7mの山頂(第一展望台)から島ヶ原地区を眺め、更に西側の登山道を450m進むと第二展望台に到着する。
ここからは大パノラマ、室生赤目青山国定公園の素晴らしい眺望が見られる。
往復約3km(約90分)の登山道です。
竜王山
竜王山は、竜神信仰の聖地で、安政の大地震(1854)に動いたと言われる「法花断層」が山頂を東西に走る。
山全体は、大きな岩や奇石の「断層崖」がいたるところで見られ、伊賀地域有数の原生林(雑木林)には、四季折々の植物がひっそりと息づいています。
犬戻岩
高さ約10mで三つに割れ不気味な姿をしている犬戻岩は、昔この裂け目に大蛇が住んでいて、それを見た犬が後戻りしたという伝説から名付けられたそうです。
応感神社の歴史は古く、「日本三代実録」貞観十五年(873)九月二十七日に授伊賀国 従五位下 応感神。とあります。
木造桧皮葺(現在は銅板葺き)春日造りの本殿は寛永十三年(1636)に再興されたものですが、平成十二年に新しく色鮮やかに朱塗りされました。
三重県伊賀市法花』
※ 境内掲示より

『花之木断層(法花断層)の断層崖・滑落崖・開口クラック
伊賀盆地の周辺には、図-1に示すように何本かの断層が通っています。
花之木断層は、奈良市月ヶ瀬石打から伊賀市白樫、法花を通り、大野木池尻にかけてのびる活断層です。
この区間には、北東-南西方向にのびる南落の断層崖(断層による隆起によってできた崖)が発達しています。
活断層は数千年に一度程度の間隔で発生する直下型地震の際に動きます。
安政元年(1854)に発生した安政伊賀地震の際には、伊賀市北部にある木津川断層が動きました。
花之木断層もその時に動いたのではないかという説もありますが、詳しいことはわかっていません。
この竜王山登山道の途中には「犬戻岩」や「護摩岩」の名が付いた巨岩がところどころに露出しています。
この岩石は約六千五百万年前にできた領家花崗岩と呼ばれる岩石です。
一方、、図-2に示すように、断層より下側には古琵琶湖層群とよばれる約三百万年前にできた粘土・砂・砂礫からなる地層が分布しています。
この古琵琶湖層群は著しく褶曲しています。
これは花之木断層が動いて領家花崗岩の山地が隆起したことによってできた地質構造です。
登山道に見られる花崗岩には縦の亀裂が多く見られますが、この亀裂も断層の動きに関連してできたものだと思われます。
また、竜王山山頂三角点付近には地滑りでできた階段状の「滑落崖」が見られます。
その上、尾根に沿って西の方向に地割れのような幅約1.3mの溝状の「開口クラック」がのびています。
(参考資料:上野市史自然編)』
※ 境内掲示より
竜王山三角点(山頂)
第一展望台
第二展望台
護摩岩
笠岩
潜り石
夫婦池
幼稚池
竜王ノ池
烏帽子岩
犬戻岩
滑落崖
開口クラック
さて、春か秋に時間を作って登りたいと思います。